布生地の家庭用漂白剤には 2種類あります、塩素系と酸素系です。両方とも強酸化剤で 酸化して、色素の性質を変えたり 分解したりして漂白します。(染め加工の漂白については 次をクリックしてください。工業的漂白とは)
1)塩素系
効果が強いのは塩素系です。柄物や色物は 色が薄くなるので お奨めできません、白いものだけです。あまり濃い液につけたり、適性濃度でも何度も漂白したりすると 布生地自体も傷みます。(強度も落ちて 破れやすくなります)
また 塩素系は酸性のトイレ用洗剤などと 混ぜて使用すると、猛毒の塩素ガスが発生して大変危険です。(死亡者も実際に発生しているようです) 容器にも書いてありますが、絶対に混ぜて使用しないでくださいませ。
(通常のアルカリ性洗剤や中性洗剤等は 混ぜてもOKです。効果が促進されるようです。よくわからない場合は 混ぜないでくださいませ)
嘔吐物のついたものを漂白する場合も 胃酸と反応して塩素ガスが発生する恐れがあります。ですので、あらかじめ嘔吐物は水などで よく洗い流してから 漂白してくださいませ。
2)酸素系
酸素系は塩素系よりも効果が落ちますが、柄物や色物と 一緒に使えます。また 酸性の洗剤等と一緒に用いても 塩素ガスが発生することはありません。
酸素系でも 多少は布生地を傷めるので 過度の使用はお奨めできません。汚れは落ちてますが、色が白くなるほどに完全に落ちているわけでもなさそうです。(分解されて 色が見えなくなって残った汚れもあるようです)
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。