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fosshapeとは


fosshapeとは、熱硬化性の分厚い不織布のようです。下記動画のように 成形して熱をかける事によって 硬くなります。構築的なシルエットを作ったり コスプレなどで利用できそうですね。(フォス・シェイプと読むのでしょうか?)

通常の合成繊維は 熱可塑性で、熱をかけると 柔らかくなりますが、その反対の性質ですね。ありそうで なかった繊維です。

日本でも 似たような布生地が発売されてないか、
「熱硬化性 布」 「熱硬化性 生地」
等のキーワードで検索して、ざっと見てみましたが 同様のものはありませんでした。

下記より ヤード単位で購入できそうです。(英語で海外からの購入になりますが)
fosshapeの購入ページ
販売会社のトップ・ページ

この記事は 布通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

アラミド繊維 (aramid fiber)


アラミド繊維とは ケブラー東レ・デュポン(株))やコーネックステイジン(株))等の商品名で販売されている、高強度・高耐熱性繊維です。(強度はケブラーの方が 耐熱性はコーネックスの方がやや優れてます)

ナイロンやアラミド繊維を総称して ポリアミド(polyamide)系繊維といいます。ナイロンは 分子鎖の中に ベンゼン環(亀の子)のない脂肪族(aliphatic)ポリアミド繊維であるのに対して、アラミド繊維は 分子鎖の中にペンゼン環がある芳香族(aromatic いい匂いがする物質が多いので芳香族と言いますが、全ていい匂いがするわけではありません)ポリアミド繊維です。

(アラミド繊維は 分子鎖の中が全てベンゼン環です)

aromaticと amideを組み合わせて、aramidと名づけられたと思います。ケブラーは 防弾チョッキや防刃手袋 自転車等のタイヤコード等に多く用いられてます。高強度ですが ハサミで切ると切れにくいですが切れます。

ナイロンが非常に綺麗な色に染まるのに対して、アラミド繊維は 結晶性が高いので染まりにくいです。

ケブラーはパラ系アラミド繊維 コーネックスはメタ系アラミド繊維で、ベンゼン環の付く位置が横に1つずれているだけなのですが、パラ系は強度が メタ系は耐熱性が やや優れていると言う性質の違いが出ます。

余談ですが、わたしの卒業論文はケブラーで 他大学院の試験を受けたときに
「ポリアミド系繊維の物性等について述べなさい」

と言う問題も出て たぶん出題者はナイロンについて 書くことを期待してたと思いますが、
わたしは 当然アラミド繊維のケブラーについて 書きました。卒業論文でやっていので 自分で言うのも何ですが、いい答案が書けたと思います。わたしが この大学院に受かった要因の1つだと思ってます。

この記事は サテン生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。