ポリ塩化ビニル繊維とは ポリ塩化ビニール繊維とも言われ、塩ビと呼ばれる樹脂を紡糸して 糸にしたものです。日本ではテイジン(株)からテビロンと言う商標で販売されてます。次のような利点と欠点があります。
<利点>
- マイナスの静電気を帯電する性質があり、リュウマチなどに良いと言われています。
- 丈夫で耐薬品性が優れてます(ですが、シンナーやネイルの除光液で溶けます)。
- 自己消火を持つ繊維です(燃焼により溶融せず炭化するので 火傷などの二次障害が起こりにくい)。
<欠点>
- 耐熱性がなく 60℃で収縮してしまいます。ですので アイロンがけは基本的に不可です。(どうしても必要な場合は 低温で当て布をしてください。乾燥機等の使用も不可です。耐熱性を100℃まで高めた テビロンⅢと言うのが あるらしいのですが、検索してもでてきませんでした)
- 水分はほとんど吸いません。
- ドライクリーニングにより 繊維中の可塑剤が流失するので、ドライクリーニングは不可です。
(今ではほとんど見かけなくなりましたが、ポリ塩化ビニルを用いた合皮素材も 可塑剤が流失して硬くなるので 同様にドライクリーニング不可です) - 塩素系漂白剤の使用も不可です。
- 綺麗な色に染まりにくい。
上記のような利点と欠点を持つために、一般衣料用としてはあまり使用されず 健康下着などに使われているようです。
ちなみに 同じ樹脂を使用した塩ビは 水道管などに広く使用されてます。
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。