日別アーカイブ: 2012年2月6日

生糸とは(キイト ナマイト) 生絹(キギヌ) ローシルクとは(raw silk)


キイトとナマイト 両方読めますが、意味が違います。

生糸(キイト)とは (raw silk)
一般に言う絹糸の事で「かいこ」の繭を70℃ほどのお湯に浸け ほどいて繰り取った糸のことです。絹糸本体のフィブロインを セリシンが覆っています。生絹とかローシルク(raw silk)とも呼ばれます。

生糸のまま織って、通常染め加工前の精練(セイレン 練り)で セリシンを除去して、普通の絹織物になります。セリシンを除去して 初めて硬い生機(キバタ)から、絹鳴りのする柔らかい絹織物になります。生絹織物(キギヌオリモノ)とか後練織物(アトネリオリモノ)と呼ばれます。

目を粗く織って、わざと精練しないで 細かい網の目状に仕上げた 硬いオーガンジーのような織物もあります。また 生糸のまま製品にして、厚みのあるつるつるしない 使えば使うほど柔らかくなる製品もあるようです。
生糸の靴下

(生糸の製品は 混率上はシルク100%ですが、くずなどが混入しており 実成分上はシルク100%では ないようです)

ブータンやネパールでは 宗教上の理由から殺生を避け、「蚕から蛾が出た後の穴の開いた繭」を使うため、長い絹糸が取れず、一本一本が短く、それを縒る(ヨル or撚る)という製作過程となるそうです。
また、短い絹糸をよっているため、糸の太さは太くなったり細くなったりと、ばらつきがあるそうです。
ローシルク

先に糸を精練してから織り上げる先練織物(サキネリオリモノ)と言うのもあります。

生糸(ナマイト)とは
合成繊維長繊維で 撚糸仮撚加工をしてない 紡糸された糸そのままを 表します。合繊タフタなどは 通常生糸(ナマイト)で作られてます。

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。