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切りっぱなしで使える布生地とは、ほつれにくい布生地とは


切りっぱなしで使える布生地とは、(ほつれにくい布生地とは

  • 大部分の不織布フェルトフリース
    (繊維同士が からみあっているので、切ってもほつれない)
    .
  • 一部のニット素材(編物
    (ほつれにくいニットがあるようです。イッセイミヤケさんの製品で 衿や袖を切って使うニット製品を見た事があります)
    .
  • 大部分のコーティング(ハイミロン等)やラミネートされた素材
    (コーティング剤や ラミネート・フィルム等で くっついているもの。くっついてないものは ほつれます)
    .
  • チュールのように 結節点を融着(または接着)させた素材

のような 布生地です。通常の織物ニットは、ほつれてくるので 使えません。

(洗濯しないで 数回のご使用でしたら、織物は布目に沿って裂いたものは 10本程度はほつれますが、それ以上はほつれにくくなり使用可能です。織り目や編み目の細かいものほど ほつれにくいです。

また「ピケ」(手芸屋さんで500円程度で売っているそうです)と言う ほつれ止め液(透明マニキュア液でも代用可)もあります。短期間使うだけなら これでもOKだと思います)

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

fosshapeとは


fosshapeとは、熱硬化性の分厚い不織布のようです。下記動画のように 成形して熱をかける事によって 硬くなります。構築的なシルエットを作ったり コスプレなどで利用できそうですね。(フォス・シェイプと読むのでしょうか?)

通常の合成繊維は 熱可塑性で、熱をかけると 柔らかくなりますが、その反対の性質ですね。ありそうで なかった繊維です。

日本でも 似たような布生地が発売されてないか、
「熱硬化性 布」 「熱硬化性 生地」
等のキーワードで検索して、ざっと見てみましたが 同様のものはありませんでした。

下記より ヤード単位で購入できそうです。(英語で海外からの購入になりますが)
fosshapeの購入ページ
販売会社のトップ・ページ

この記事は 布通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

色が違って見える 演色性とは(color rendering property)


布生地の場合、色が違って見える時は 大きく次の2つの場合があります。

  1. 太陽光や蛍光灯など光源の違い(演色性 エンショクセイ)
  2. 染バッチが違う

2.の場合は 次を参照してください。
後から買いに行った布生地の色が微妙に違う

演色性とは、光源によって 同じ色でも微妙に違って見える事です。太陽光(自然光)の下で 同じ色に見えても、蛍光灯などの下では 違う色に見える現象です。弊生地屋は 自然光(北向きの窓)で 色合わせしてます。蛍光灯の下で 色合わせする会社も あるようです。

プロのアパレルの方でも、演色性のことをご存じなくて 「色が違う」と言う おしかりを受ける事が 稀にあります。演色性の事を 御説明してご納得いただきます。(弊店は北向き窓で 色合わせしてますと。自然光で色が合っていても、蛍光灯の光では 違ってみえる場合があります)

下記写真のように 同じ肉の写真でも 色が違って見えます。(写真は コニカミノルタさんのHPより拝借しています。演色性とは)

光源による演色性の違い

光源による演色性の違い

上の肉の写真、左が 演色性が一番高い(太陽光に一番近い)ので 一番美味しく自然に見えます。

  1. 左: 演色指数(Ra)の一番高い(Ra91)D50と言う蛍光灯
  2. 中: 昼白色蛍光灯(Ra79)
  3. 右: LED(Ra68)

(現在販売されているLEDは 技術が進んで もっと演色性は上がってます。Ra85程度とか、実際 昼白色の蛍光灯よりも 自然に見えます)

白熱電球は 演色指数が一番高く(ほとんどRa100 照度は暗いですが)、また 赤味に見えるので(赤黄色の暖色は 食欲をそそります。マックの看板が 赤と黄色なのは そのためです) レストラン等では 白熱電球を使う場合が多いです。

下記が太陽光のグラフです。縦軸は 上のグラフと同じように 相対値になってます。(グラフは 1.023world – ヤドカリパークとマリンアクアリウムさんの ブログより拝借してます)

太陽光(自然光)のスペクトル

太陽光(自然光)のスペクトル

太陽光の計算上のスペクトル

このグラフの形(スペクトル)と 蛍光灯やLEDのグラフの形の違いが 演色性の原因の一つです。LEDのスペクトルが 一番太陽光に近いのですが、480nm(ナノメートル)辺りの 相対値が 低すぎるためか、自然光からは程遠い色の見え方になってます。

他にも 人の目が感じる色の強さが 色によって違うのも要因の一つです。下記グラフのように 明るい所(点線のグラフ)では550nm辺りの緑色が最も強く感じます。(暗い所(実線のグラフ)では 500nm辺りの空色です。写真は シャープさんのHPより拝借しています)

暗い時と明るい時の比視感度

暗い時と明るい時の比視感度

暗い時と明るい時の比視感度

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

異型断面とは(イケイダンメン)


異型断面とは、糸では下記の写真のように シルク(絹)を真似て 合成繊維再生繊維で 糸の断面を丸でない断面にした繊維の総称です。
(下記写真は 丸安毛糸株式会社様より 拝借しています)

異型断面の例(左:シルク 右:レーヨン)

異型断面の例(左:シルク 右:レーヨン)

異型断面の例

丸でない形にする事によって(通常の合成繊維や再生繊維は 丸断面です)、下記のような特性が出てきます。

  • 絹のような光沢が出る(絹独特の光沢は 上記写真のような 不完全ながら三角形になっている為)
  • 合繊独特のぬめり感が軽減して ドライなタッチになる
  • 糸の表面に 上記右写真のように縦の溝をつけて、毛細管現象で水分を排出しやすくなる(速乾の布生地の中には これを利用しているものもある)

三又のような三角(例:東レシルック等 単に「異型断面」と言うと この三又のような三角断面を指すことが多いです)  星型 五角形等、いろいろな種類があります。最近は 下記写真のような精密な断面の糸も 作られるようになったみたいです。
テイジンさんのホームページより 拝借)

精密な形の異型断面

精密な形の異型断面

テイジンタコ足断面の軽量・多機能繊維

下記が 弊生地屋取り扱いの 異型断面繊維の布生地です。画像やリンク・クリックで 詳細がご覧になれます。

シワになりにくいサテン・クレープ

シワになりにくいサテン・クレープ

サテン・クレープ:MB8410

金属光沢の綺麗なシャンブレー・サテン

金属光沢のシャンブレー・サテン

シャンブレー・サテン:MB8400

手触りの良いシルデュー・デシン

手触りの良いシルデュー・デシン

手触りの良いシルデュー・デシン:MB2000

綺麗なシャンブレー・シワヘリンボン

綺麗なシャンブレー・シワヘリンボン

シャンブレー・シワ・ヘリンボン:MM1333

玉虫の綺麗なシャンブレー楊柳

玉虫の綺麗なシャンブレー楊柳

シャンブレー楊柳:MB9000

2色の濃淡が綺麗なシャンブレー・シフォンジョーゼット

2色の濃淡が綺麗なシャンブレー・シフォンジョーゼット

シャンブレー・シフォン・ジョーゼット:MB7506

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

セルロースとは(cellulose)


セルロースとは、コットン(綿) 麻やレーヨン ベンベルグ アセテート等の主成分で、植物のほとんどは この成分よりできてます(植物細胞の細胞壁の主成分、全植物成分の1/3を占めると言われてます)。自然界に最も多く存在する炭水化物(有機化合物)です。

(化学式や物性等の詳細は 次をクリックしてください。 セルロース )

水や熱水に溶けず 人間は消化する事ができません。(草食動物は消化できます) 第五の栄養素と言われる 繊維素はセルロースからできています。

セルロースは、1838年フランスのパヤン(Anselme Payen, 1795‐1871)によって、高等植物の細胞(セル)壁を構造する糖の意味で名づけられました。1844年 マーセル(John Mercer, 1791‐1866)はセルロースとアルカリの反応(マーセライズ加工 マーセリゼーション)を研究し、工業的利用への道を開きました。

めがね枠のセルや セルロイド製に人形は、セルロース化合物で 硝酸セルロースです。(非常に燃えやすいので 現在では あまり使われてません)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

水通しとは(ミズトオシ) 地直し(ジナオシ) 地伸し(ジノシ) 地づめ(ジヅメ)


水通しとは、洋服の縫製が出来上がってから 洗濯などで型崩れするのを防ぐために あらかじめ布地の縮みやゆがみを矯正する事です。合繊以外は織布や染め加工工程で 多かれ少なかれほぼ100%ゆがみは入ってます。地直し 地伸し 地づめとも言います。

(ただ 最近は防縮加工された布生地も多く、水通しの必要性は 以前ほどはなくなっています。ですが 国産生地でも5~10%程度縮む場合もあります)

  • ポリエステルナイロンアクリルなどの合繊(合成繊維)では、吸湿性(吸湿する繊維は 吸湿によって変形するので 地直しが必要)がなく 寸法安定性がいいのでほとんど不要です。プロのアパレルさんも ほとんどしません。
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    (一部 ビンテージ繊意などの 天日干し風加工等(染色加工でわざと 生地のひずみ等を強く矯正しない加工方法等)をしてあると 必要な場合もあります。その場合は最後に書いてある方法で ひずみの程度を調べて対処してください。
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    不明な場合は やっておいた方が無難かも知れません。せっかく手間暇かけて 縫製されるのですから)
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  • キュプラ(ベンベルグ)レーヨンなどの再生繊維や アセテートなどの半合成繊維は、天然の吸湿性のある綿花のクズ パルプなどから作られる為に、コットンと同様(同じセルロース系の繊維です)の水通しは必要です。
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  • 混紡のように 混ざっているものは、一番混率の多いもので判断します。ですが 織物の場合、混率が少なくても 下記のように経糸(タテイト)や緯糸(ヨコイト)のどちらかのメインの混率が 水通しが必要な場合は 必要になります。
    例:経糸:ポリエステル100%  緯糸:レーヨン80% ポリエステル20%
    (全体の混率 ポリエステル60% レーヨン40%)
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    不明な場合は やはりやっておかれた方が 無難です。
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  • 通常 下記の方法で水通しします。
    1. ウール(毛):アイロンの蒸気をあてます。
    2. シルク(絹):光沢・風合いを大切にするために 裏から空(から)アイロンをする程度。織物は 経緯の糸目を直角に揃えてください。
      (水に弱いので アイロン・スチームや洗濯機での水洗いは 避けた方が無難です。お洗濯も中性洗剤での手洗いをお奨めします)
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    3. コットン(綿):最近の生地は 防縮・防シワ加工されているものが多く 水通しの必要のないものが多いそうです。空アイロンか 裏から軽く霧吹きをかけて アイロンする程度でいいそうです。
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  • 輸入の生地で きちんと作られているかどうか不明(開発途上国やイタリア製の場合は 要注意です)の場合は ひずみの程度を調べて 洗濯機で回す方法もあるようです。 これが本来の水通しでしょうね。

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

透湿防水とは(防水透湿) 防水吸汗(吸汗防水)


透湿防水とは、水は防ぐが汗などの湿気は通す性質の事です。登山などでは 雨や雪で体が濡れると 体温を奪われ危険です。一方 湿気が抜けていかないと 汗をかいて同様に危険です。それを緩和する目的で開発されました。

(土砂降りの雨では 布生地表面に水の幕ができて 透湿性能が大きく低下したり(縫い目から水が浸透する場合もあります)、激しい運動をすると 透湿速度が間に合わずに汗をかいたりします)

布生地の 防水透湿防水吸汗吸汗防水も 全て同じような意味です。

ゴアテックスが有名で、水滴が水蒸気(水分子)よりも 大きいことを利用します。水滴よりも小さく 水分子よりも大きな微細な穴を多数あけて、さらに撥水加工をほどこして 水滴を通りにくくしてます。

ただ 表面が汚れてたり洗濯を繰り返したりして 撥水性が落ちると、水の膜になり 透湿性が大きく低下します。また 中にコットン(綿)の下着を着ていて ベトベトに濡れると、やはり同じように水の膜ができて 性能が大きく低下します。

ですので
・なるべく汚れないようにして 撥水性能低下したら洗濯しましょう。洗濯を繰り返して 撥水性が落ちてきたら、撥水加工などを依頼して 撥水性を回復させましょう。
・下着は コットン100%ではなく 吸湿速乾性のものを 着ましょう。(コットン100%のものは 吸湿速乾と表示してあっても 性能の低いものが多いそうです)

生地屋では 透湿防水素材の取り扱いは 大変申しわけございませんが、ありません。

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

再生繊維と半合成繊維は別物だったのですね!


恥ずかしながら 20年以上 ずっと同じものだと思っておりました。ここに 深くお詫びして 訂正いたします。

このブログの「布生地Q&A」と 生地屋本店の「生地屋のQ&A」の 関係する記事を全部書き直しました。

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

反内縫製とは(タンナイホウセイ)


反内縫製とは、一反内で一個の製品(洋服)を作る事を言います。通常は反内縫製を厳密に守ります。

染ロットごとに 微妙に色が違ってしまう(注1)事があります。また 同一染ロット内でも、中の数反の色が微妙に違う事がありえます。(生機(きばた)の生産時期が 大きく離れてたり、原料の糸のロットが違っていたり等)

(注1:例えば グレー色なら同じグレーなんですが、微妙に赤っぽかったり 青っぽかったり)

色が微妙に違う為の欠点(例:身頃と袖色が微妙に違う等)を避けるために、一反内で一個の製品を作ります(反内縫製)。例えば用尺(ヨウジャク)3mのドレスを作るとして 一反46mなら
46/3=15.333・・・

なので 15着のドレスを作り、残った1mは もったいないですが、使わないのです。
(欠点等で そこを避けて裁断した場合は 話しが違ってきますが。通常は欠点等のロス率も見込んで用尺を決めます。布生地は無欠点ではありませんので)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

麻とは(アサ)


とは、植物の茎や葉から作った繊維の総称です。人類が最初に 作った布は麻で作られたと言われています。

靭皮部分から作るものは 比較的柔らかく 衣料用として使われます。主に ラミーとリネンがあり、日本では「麻」と 一くくりに呼びますが、欧米では リネンとラミーと区別して呼びます。

(家庭用品品質表示法では リネンとラミーのみが麻となります。それ以外は 指定外繊維表示になります。昔 綿があまり普及してなかった頃は、シーツやタオル 肌着等は リネン製でした。その名残が ホテルの「リネン室」等に残ってます。それらの用途は、綿が普及すると 駆逐されてしまいました)

葉脈から作るものは、固いものが多く 産業用資材(ロープや穀物袋 畳のへり等) インテリア等に使われます。

麻の一般的性質は 下記で、夏の衣料用として 優れている点が多いです。

  • 吸水性が速く 吸い込んだ水分も速く蒸発させる
  • 丈夫で光沢(衣料用になると 強い撚糸がかけられ、光沢がないものも多い)がある
  • 熱の良導体

ただ 非常にシワになりやすく、現在は他の繊維に押されて 生産量が少なく価格が高いのが欠点です。

(余談ですが、大麻は麻薬で 葉を乾燥させたものを マリファナと呼ぶようです。種子の所持は違法ではありませんが、栽培すると違法(おかしな法律ですね)ですので 絶対に止めましょう。軽い気持ちで吸って どんどん強い刺激のものが欲しくなり 麻薬中毒になってしまいます)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。