熱可塑性とは (ネツカソセイ thermoplasticity) 熱硬化性とは (ネツコウカセイ thermosetting)


熱可塑性とは、加熱すると 柔らかくなる性質で 成形後常温に戻すと ほぼそのままの形で成形できます。ほとんどの合成繊維が この性質を持ちます。(fosshape以外は 三浦は知りません)

熱硬化性とは、反対に 加熱すると架橋反応等が進んで 重合度が上がり、硬くなる性質です。硬くなると 温度が下がっても もう柔らかくなりません。

ポリエステル等の合成繊維は 熱可塑性を利用して 溶融紡糸(溶かして 糸の形にする)が 行われます。この性質を利用して、糸にクリンプをつけたり(仮撚加工糸) 布生地にヒートセットしたり スカートにプリーツをつけたりしてます。

熱硬化性の樹脂は 硬化後は、硬くて溶剤等にも強いので 電気部品やテーブル等の家具の表面処理 灰皿 焼付け塗料に使用されます。(尿素樹脂 メラミン樹脂 フェノール樹脂等)

よくホームセンター等で売っている エポキシ樹脂接着剤は、A液(基剤)とB液(硬化剤)を混ぜることによって、架橋反応等を促進し 熱硬化性樹脂のようにして 固くなるものです。

レーヨンベンベルグ等の 再生繊維は、加熱すると 柔らかくも固くもならず もっと加熱すると燃えるので、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂とは 全然異なるものです。(熱可塑性樹脂よりは 耐熱温度はもっと高いですが)

この記事は 布通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

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