経糸(タテイト)と緯糸(ヨコイト)を 組み合わせて、大きな織組織で織った布生地の事です。ネクタイの柄とか 高級ブランドのロゴの入った裏地などは ジャガード(紋織 ジャガードの柄を作る厚紙に穴の空いたものを 紋紙と言います)で織られてます。
通常 サテンやツイル 梨地等を織るドビー柄などでは 同じパターンでない限り(織柄のストライプとかチェック等)、数ミリの大きさの柄しかできません。ジャガードなら 数センチ~10センチ程度の大きさの柄が 作成可能です。
ですが、ジャガード織機の個々に経糸のパターン本数は 決まっていて(変えると 十数万円程度以上かかります) それほど自由に柄が 設定できるわけでは ありません。
また 生産設備も生産量も 非常に少なく、柄を作るのにも 相当金額がかかり、オリジナルの柄を作る事は 余程発注ロットが大きくない(長さ46mの反物で 数十反程度)と 無理だと思います。(不可能ではないですが、かかった金額を 生産反数で割ることになり 非常に割高になります。また完全受注生産です)
ですから 気に入ったジャガード布生地を見つけられたら その場でゲットされる事をお奨めいたします。たぶん もう二度と会えません。(プリント布生地も一期一会になる可能性が高いですが、ジャガード布生地は もっと高いと思います)
一般には、ジャガードで、通っているようですが、フランスの、ジャカールさんが作ったので、「ジャカード」 ( ガと濁らない ) が本来の呼び名のようです。ほとんど ジャガードと濁って呼ばれますが。
日本では、京都府から、フランスのリヨンに、ジャカード織り機の学生として派遣された
「 近藤徳太郎 」先生のお話は、宝塚歌劇にもなったそうです。
大変申しわけございませんが、弊生地屋では ジャガードの布生地の取り扱いは ございません。
(余談ですが、上記の紋紙が元になって 昔のコンピュータのパンチカードが考えられたのだそうです。もうパンチカードを使っていた人達も ほとんどの人は第一線から引退していると思いますが。わたしも 実際にパンチカードを見ましたが、使った事はありません。
今から考えると信じられない事ですが、プログラムやデータをパンチカードに打ち込んで(一文字一枚のパンチカード) 読み取り機械にかけ コンピュータを動かしたとか。一箇所でも打ち間違えていると エラーが出て、パンチカードを持って帰って 修正箇所を打ち直したそうです。
ちょっとしたプログラムでも 大変な紙の量になってました(1m角の机の上一面に パンチカードが20cmくらいの高さで 山積みとか)。
そのパンチカードの束のしごき方(読み取り機で重送りしないように しごいたそうです)で どのくらいコンピュータに精通しているかどうか わかったとそうです。今から考えると 随分原始的なやり方ですよね。
パンチカードと同時期くらいの入力装置に 紙テープなんてのもあったそうで、その当時のSFなどで 紙テープを読み取り機械を通さずに 内容を読んでいるコンピュータの専門技術者みたいな人が出て来ました。
きっと わたしのような昔のマイコン少年が 機械語の符号(例:「3F:停止」)を暗記しているような感じだったのでしょうね! ハンド・アッセンブルと言って アセンブラ言語で書いたプログラムを 人が機械語に翻訳して マイコンに入力してました! 今から考えると 本当に原始的です)
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。