テンセルとは、レーヨンなどと同じように 木材パルプから作られますが、製法が違うので下記の様な特徴があります。
(当初イギリスのコートルズ社が生産していましたが、オーストリアのレンチング社が買収し
リヨセルを商標として販売しています。ですので 同じものです)
- レーヨンよりも強度が強く 縮みにくい
- レーヨンよりも製造する時の 環境負荷が低い
- 布生地の表面が微起毛している
ただ 表面が毛羽立ち易い(フィブリル化 分子鎖の配列性が高いためらしいです)欠点があります。できるだけ摩擦は避け、洗濯は短時間でやられる事をお奨めいたします。
(レーヨンなどは パルプを誘導体を作って化学的に分解するために 同じセルロースでてきている綿よりも 強度が低下します。テンセルは精製するだけなので 上記のような特性があるそうです)
当初は 固くてごわごわした布生地しかできず、デニム・パンツやダンガリー・シャツなどが作られてましたが、あまり売れなかったようです。
その後日本では 大森企画と言う会社が、染加工時に 「もみ処理」や「たたき処理」(布生地表面を毛羽立せる、フィブリル化)、「バイオ加工」(微生物に繊維表面を食べさせて ポリエステルの減量加工にように 風合いを柔らかくした)などの加工を施して、絹のような柔らかい風合いとドレープ性を付与しました。
その当時 大変爆発的に売れて 一世を風靡しましたが、その大森企画と言う会社も 今はありません。
ポリエステルとかキュプラ、レーヨンのような分類上は それらの分類には属さず
「指定外繊維」となります。 表示例: 指定外繊維(リヨセル) 100%
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。