麻とは、植物の茎や葉から作った繊維の総称です。人類が最初に 作った布は麻で作られたと言われています。
- 茎の靭皮部分(ジンピブブン 外皮のすぐ内側にある柔らかな部分)から作るものは 靭皮繊維(ジンピセンイ)と言い、苧麻(チョマ ラミー(ramie)とも言います) 亜麻(アマ リネン(linen)とも言います)、黄麻(コウマ ジュート) 大麻(タイマ ヘンプ hemp)などがあります。
. - 葉から作るものは 葉脈繊維(ヨウミャクセンイ)と言い、サイザル麻 マニラ麻があります。
靭皮部分から作るものは 比較的柔らかく 衣料用として使われます。主に ラミーとリネンがあり、日本では「麻」と 一くくりに呼びますが、欧米では リネンとラミーと区別して呼びます。
(家庭用品品質表示法では リネンとラミーのみが麻となります。それ以外は 指定外繊維表示になります。昔 綿があまり普及してなかった頃は、シーツやタオル 肌着等は リネン製でした。その名残が ホテルの「リネン室」等に残ってます。それらの用途は、綿が普及すると 駆逐されてしまいました)
葉脈から作るものは、固いものが多く 産業用資材(ロープや穀物袋 畳のへり等) インテリア等に使われます。
麻の一般的性質は 下記で、夏の衣料用として 優れている点が多いです。
- 吸水性が速く 吸い込んだ水分も速く蒸発させる
- 丈夫で光沢(衣料用になると 強い撚糸がかけられ、光沢がないものも多い)がある
- 熱の良導体
ただ 非常にシワになりやすく、現在は他の繊維に押されて 生産量が少なく価格が高いのが欠点です。
(余談ですが、大麻は麻薬で 葉を乾燥させたものを マリファナと呼ぶようです。種子の所持は違法ではありませんが、栽培すると違法(おかしな法律ですね)ですので 絶対に止めましょう。軽い気持ちで吸って どんどん強い刺激のものが欲しくなり 麻薬中毒になってしまいます)
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。