日別アーカイブ: 2012年7月6日

スーパー表示とは (Super’s ウール 毛)


ウール(毛)のスーバー表示とは、ウールの糸のなかの1本1本の繊維の平均太さ(直径でマイクロメーター[μ] 1mmの千分一の単位)で表されます。例えば

平均直径:19.5μ  Super 80’s
から 0.5μ刻みで
平均直径:13.0μ  Super 210’s
と 定められているようです。

(この太さであれば 理論的にこの数字の毛番手の糸が紡績できますよの意味らしいです。ですが Super 210’s の繊維を使っていても210毛番手の太さの糸とは限らないようです(もっと太い場合が多いようです)。詳しくは 次を参照してください。ウールのスーパー表示

ウールの場合、繊維が細くなれば細いほど 手触りが良くなり高級な細い糸を紡績しやすくなります。非常に重要な要素ですで ウールの糸や布生地を評価する場合の 重要な指標として 国際標準が定められました。

Super’s表示が絶対ではなく 「糸番手で生地の評価が決まります」みたいな 記述もありますが、わたしは 糸の太さよりも その中の繊維一本一本の太さの方が 糸の手触りに対する影響は大きいと思います。そうでなければ 業界が国際的な標準を手間とコストをかけて 定める筈がありません。
(確かに 細い糸の値段は、太い糸に比べて高い(重さ当たりの)ですが。でも それは細い糸の方が 太い糸に比べて 同じ重量の糸を紡績するのにコストがかかるからです)

ただ 布生地になった場合は、織り方や糸密度の設定 織った後の後加工(起毛するとか 毛焼き 柔軟加工)なども 加味されて、布生地の総合評価が決まります。ですので Super’s表示の低い糸を使った布生地が Super’s表示の高い布生地よりも 質が良くなる事はありえます。

(ですが、同じ織り方 後加工だったらSuper’s表示の高い糸を使った 布生地の方が質が良い筈です。ただ どのくらいの割合(100%ではないようですので)使っているのかの問題は 残ります。そのSuper’s表示の繊維を使っている割合が低ければ 当然質は下がります)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。