リネンとは、アマ科に属する亜麻植物の靭皮部分(ジンピブブン 外皮のすぐ内側にある柔らかな部分)から 作られた繊維です。フランス語読みはリンネル また亜麻とも呼ばれます。麻の一種です。
コットン(綿)が広く普及する以前は、ヨーロッパではリネンが シーツやタオル 寝具 下着などに広く大量に使わた 非常にありふれた布生地でした。綿花は温かい地方の植物で ヨーロッパでは 栽培が困難だったせいもあります。
その名残で リネンと言う言葉が シーツや寝具等の用語などに残ったようです。私達が「麻」と言うと 一般に固いザラザラしたラミー(ramie 同じ麻類)のイメージが強いですが、リネンは それらよりは柔らかいです。
現在の主要途は、縫い糸 レース 服地 芯地 インテリア等です。
旧ソ連地域と ベルギー オランダ ポーラントで生産されますが、旧ソ連地域が70%以上の生産量を誇ってます。質がいいのは オランダ産 ベルギー産などで、オランダ産のクートレ亜麻は300麻番手の糸(番手は 数字が大きいほど細い糸で、質が良くて一本一本の繊維が長くないと 細い糸を紡績する事は困難)を紡績することができると言われてます。
繊維束の状態をフラックスと言い 糸や布生地になると リネンとも言いますが、厳密な用語上の区別はなく 一般にはリネンと言われます。
紀元前3千年頃のエジブトの交易品に「リネン」の記述が見られ、人類最古の布生地と言われています。
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。