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バーバリーのコートを直したい


Q.バーバリー 英国で買ったトレンチコートの衿を直したいのですが 似た生地はございますか。古いのですが 夫が好きなコートで直して使用したいとのことです。

A.バーバリーと 言いますと、たぶん綿のツイル生地(又は キャバジン)だと 思います。(稀にポリエステルの場合もあります。ついているタグの混率をごらんくださいませ)

バーバリーですと オイル・コーティングで 撥水加工がしてあり、水をはじくと思います。
(古いコートですと、もう撥水しないかも 知れませんが。クリーニング時に 撥水加工を指定してあると、はじきます)

今のコートの混率にあわせて ツイルで検索してみてくださいませ。
(例:「綿 ツイル 通販」とか 「ポリエステル ツイル 販売」。大変申しわけございませんが、弊店でツイルの取扱いは ございません)

撥水加工された生地は なかなか売ってないと思いますので、修復後 クリーニング屋さんで 撥水加工されるといいと思います。
(スプレーなどで 撥水性能を付加できますが、一時的で クリーニング屋さんの方が、オリジナルほどではありませんが 耐久性が高いです)

ただ コートやジャケットの修復は かなり技術が必要になります。専門の お直し屋(リフォーム)さんを 探された方が いいと思います。

ミシン針の番手とは


ミシン針の番手には、国内番手と外国番手があり、例えば下記のように 針に刻印されてます。ミシン糸番手などとは 反対に、数字が大きくなるほど 太くなります。

90/14   (外国番手/国内番手)

手芸屋さんでは 下記のように分類されて 売られてます。

  • 薄生地:   針番手9番 (針の直径 0.67mm)  例:50Dシフォン・ジョーゼット
  • 一般生地:   同11番 (同 0.77mm)  例:サテン・クレープ
  • 中厚生地:   同14番 (同 0.92mm)  例:二重織ジョーゼット
  • 厚生地:   同16番 (同 1.02mm)  例:ウールのオーバー地のような厚い生地

厚い生地を 細い針で縫うと、針が曲がったり折れたりする原因になります(針が折れるのは故障ではありません。ミシン針は消耗品です)。薄い生地を 太い針で縫いますと、生地の糸が切れたり、無理な力がかかった時に 縫い目から裂ける場合もあります。(生地の糸に傷をつけている)

また ニット用 ロックミシン用 レザー用等、それぞれ 専用のミシン針がありますので、使い分けてくださいませ。
ニットに 通常のミシン針を使うと、編みですので 生地の糸に穴を空けたり傷つけたりします。(ニット用は先が微妙に鋭くないです) レザーも 針が曲がったり折れたりします。(レザーは固いので 針は細いナイフのような形をしています)

ミシン針には 他にもいろいろ種類があるようです。記号等 詳しくは 下記を参照してみて くださいませ。
ミシン針の種類

(テントやシートのような 固い生地には、21番(直径1.32mm)などと言う太い針を使うのですね)

生地屋で売っているような 薄地にはできれば8,9番の細い針が望ましいです(ミシン糸は90・80番 なければ60番)。なければ11番でも可能かとは 思いますが、引き連れ等でましたら 針と細い糸に変えてみて いただけませんでしょうか? 又は ミシンのスピードを極端に遅くしてみて くださいませ。

洋裁初心者の方で 最初にミシン針を揃えようとされる方は、とりあえず一般生地用(11番)と中厚生地用(14番)があれば なんとかなるそうです。詳しくは 下記を参照してみて くださいませ。
ミシン針と糸について

参考:ミシン糸の番手とは  番手とは

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

ミシン糸の番手とは カタン番手


ミシンの糸番手とは、カタン番手とも言い 綿番手と同じ太さの単位(1ポンド(453.6g)当たりの長さ(単位840ヤード=768m)。1ポンドで40ヤードの長さがあれば 40番手)です。

カタン糸(イト)とは、ミシン糸で コットン(綿)製のものを指します。元々ミシンに使うのには 強度が必要なため、例えば20番手のカタン糸(綿のミシン糸)を作るのに、

  1. 120番手コーマ糸を 2本撚り合わせて60番手の糸を作る。
  2. 上記の糸を 3本撚り合わせて20番手の糸にする。

のように 手間をかけて強力な糸を作ってました(紡績糸は 糸を合わせるほど 互いに弱い部分を補い合って 同じ太さの単糸より強度が増します)。

「コットン」がなまって 「カタン」になったようです。ミシンで滑りやすいように グレス加工(蝋(ロウ)引き)されてます。

1812年にスコットランドで初めて作られ、日本には大正時代中期に ミシンと共に輸入されたそうです。1935年ごろから国産化もされました。

現在では ポリエステルナイロン等 合繊や他の繊維で作られていても、カタン番手(ミシン糸番手)を使って ミシン糸の太さを表しています。

ポリエステル製のミシン糸は、カタン糸のような造り方をしているわけではありません。しかし通常の手縫い糸と違って、強度も強くしてあり ミシンでトラブラないような加工もしてあるそうです。

(糸の撚方向もちがうそうです。ですのでミシンで手縫い糸を使うと からまります。まあた たぶん滑りやすいように油剤も少量塗ってあると思います。手縫い糸は 絶対にミシンに使わないでくださいませ)

生地屋で売っているような 薄地にはできれば90・80番の細い糸が望ましいです(ミシン針は7・8・9・11番)。なければ60番でも可能かとは 思いますが、引き連れ等でましたら 細い糸と針に変えてみて いただけませんでしょうか? 又は ミシンのスピードを極端に遅くしてみて くださいませ。

許容範囲は かなり広いので、下糸は60番固定で 上糸だけ生地に合わせて 交換される方もいらっしゃるようです。

洋裁初心者の方で 最初にミシン糸を買おうとされる方は、とりあえず60番(一番汎用性が高い)を購入されれば いいと思います。ミシン針は とりあえず11番で(最初から11番が付いてきていると 思いますが)。

伸縮性のあるニット(編物)用のミシン糸も ございます。ニット用には上糸 下糸共 ニット用の伸び縮みするミシン糸を 必ずお使いくださいませ。(でないと 生地を引っ張った時に 切れる可能性があります)

参考:番手とは  ミシン針番手とは

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

芯地とは(シンジ interlining cloth) 接着芯地(セッチャクシンジ fusible interfacing)


芯地とは、布生地に張りを持たせ 服の型崩れを防ぎ、体型をカバーして 美しいシルエットを形作るためにあります。

布生地の種類と同じで 下記の3種類があります。それぞれの種類の中に、接着する芯地(接着芯地)と そうでない芯地がありますが、工業生産される縫製品で 非接着芯地が使われる事は ほとんどありません。

  1. 織物
  2. 不織布
  3. 編物

第二次世界大戦前は 接着芯地(熱と圧力を加える事によって 表地にくっつく)は ありませんでした。その頃は 芯地をつける「芯すえ作業」は 大変熟練と経験が必要だったそうです。

大戦後の労働力不足と 大量消費時代に対応するために、接着芯地が作られました。1964年には 接着剤をドット状に 定量・等間隔に配置する「ドット・タイプ」のものが 開発され、低コストで使い易い接着芯地が 大量に作られるようになり 広く普及しました。

主に使われる部分は、下記のサイトの 中頃のイラストが 分かり易かったです。
「芯地」について(東京都クリーニング生活衛生同業組合)

接着時の プレス圧力と温度を規定どおりにかけてないと、洗濯時に一部剥がれたりして シルエットや外観を著しく損なう事になります。

縫製作業をやりやすくするために 仮止めする「仮接着芯」と言うものも あります。

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

用尺とは? (ヨウジャク)


必要な用尺とは 洋服などを作るときに 必要な布生地の長さです。

ダブル巾と呼ばれる140cm以上の巾の布生地と それ未満の巾のシングル巾と呼ばれる布生地では 計算方法が少し違います。(ひだや飾り布などを多用しない 通常のデザインの場合です)

上物の場合

  1. 140cm以上の巾の場合(ダブル巾)
    着丈+襟丈+縫い代+ロス(1割程度)
  2. 140cm未満の巾の場合(シングル巾)
    着丈+襟丈+袖丈+縫い代+ロス(1割程度)

ダブル巾の場合 布巾が広いので袖は着丈の中で取れます。

スカートやパンツ等のボトムの場合 ダブル巾でもシングル巾でも同じです。

着丈+バンド丈+縫い代+ロス(1割程度)

「パターンの巾x2」が 布巾に収まりきらない場合は 「着丈+バンド巾」の長さをを 上記の長さに加算してください。(プリーツ等で スカートの巾が広く パターンの巾がもっと広い場合は、「(着丈+バンド巾)x2」の長さを 加算する必要があるかも知れません。ダブル巾の方が 用尺が少なくて済む確率が高くなります)

ですが、すぐに作られない場合や 通販等で買われる場合は、パターン(型紙)で一番長いものの丈分 余分に買われる事をお奨めいたします。プリント物やジャガードなどの柄物の場合もそうです。

失敗した時やパターンを間違えた時のため等です。(2度と全く同じ布生地が手にはいらないかも知れません) また布生地は完全に無欠点ではありません。詳しくは 下記を参照してくださいませ。
後から買いに行った布生地の色が微妙に違う!
布生地とは一期一会
(布生地の)欠点について

(うまく行った場合は 布生地が余るかも知れませんが、その時は 何か小物を作るなどして 転用してくださいませ。パッチワークに利用するのも いいかも知れません)

柄物で 柄合わせをする場合は、上記よりも多めに 購入してくださいませ。また 織物の耳近くは いろいろな歪が残っている場合が多いので、

  1. 身頃等の主要なパターンは なるべく中央で取る。袖等の主要でないパターンを その両端で取る。
  2. なるべく 耳近くまでパターンを取らない。

この記事は サテン生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。