抗ピル加工(抗ピリング加工)とは、合成繊維等に発生し易い毛玉のような 糸が飛び出したもの(ピリングと言います)を 発生しにくくする加工です。
ピリングは 繊維の強度が強いのと繊維同士が滑り易いと 起こり易いです。ですので、
- 薬品で処理をして 繊維の強度を落とす。(衣服等に要求される 引裂き強度はクリアする程度にです)
- アクリル酸エステル系の薬品を付けて 繊維同士の摩擦係数を上げる。
などの 加工方法が取られます。織物よりは ニット(編物)の方がなりやすいです。
ウール(毛)100%のセーターなどは 繊維の強度が弱いために ピリングや毛玉は発生しにくいですが、アクリル等の合成繊維等が混じったものは ピリングや毛玉が発生し易いです。市販の毛玉取り機等で綺麗にする事ができます。引きちぎったりするよりは 毛玉取り機やはさみ等でカットする方がいいと思います。
(この時 くれぐれも布生地を切らないように。わたしは 何度か切ってしまって 洋服や靴下等をダメにしてます(涙)。また やりすぎると布生地の膨らみ感が減ってしまいます)
余談ですが ウール100%のものは 非常に虫に食われ易いです(上等ないいものほど 美味しいのか食われますね)が、混ざっていると食われにくいです。
この記事は サテン生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。