パーマネント・プレス加工とは、コットン(綿) 麻 レーヨンなどの布生地に 樹脂加工(樹脂をつける)をして 高温で処理し、半永久的なプレスを施した加工方法です。略してPP加工とも言います。
(樹脂は熱可塑性(熱をかけると 柔らかくなる)のものを用います。元々 ポリエステルやナイロンなどの合成繊維は、熱可塑性なので 樹脂加工しなくても パーマネント・プレス加工は可能です。
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キュプラやレーヨンなどの 再生繊維は 熱可塑性でなないので、パーマネント・プレス加工をするためには コットンなどと同様に 樹脂加工が必要です)
この加工をすると、下記のような特徴が現れます。
- 洗濯後 ノーアイロンで着れます。
- プリーツのひだが消えにくい。(パーマネント・プリーツ)
- 型崩れしにくく シワができにくい。
樹脂をつけるために どうしても元々も風合いは多少損なわれます。アメリカでは DP加工(durable press 耐久加工)と言われています。
生地の分子同士を 架橋反応でつなぐ、形態安定加工とは 違います。
(余談ですが、熱可塑性の反対は 熱硬化性と言います。熱をかけると固くなり、フェノール樹脂やエポキシ樹脂等がそうです。炭素繊維やガラス繊維などで作られた 繊維強化プラスチック(FRP Fiber Reinforced Plastics)は 熱硬化性樹脂が用いられてます。
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最近では 量産性を考慮して(射出成型等が可能になる) 熱可塑性樹脂を用いたカーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP Carbon Fiber Reinforced Plastics)の量産化試験も始まっているようです。
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現在 一般にカーボン素材と言うと 熱硬化性樹脂を用いたものがほとんどです)
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。大変申しわけございませんが、弊店では パーマネント・プレス加工は やっておりません。