ジャージーとは(jersey)  ニットファブリックとは(knit fabric)


ジャージーとは、反物状に編まれたニット生地の総称です。反対の意味に成形編があります。
(ジャージーは 織物などと同じように 裁断・縫製します。成形編は 編みあがるともうほとんど製品か それに近いものができあがります)

ニットファブリックとは 広義の意味のジャージーと言われてますが、私には ジャージー以外のニットファブリックを見つけることができませんでした。ほとんど 同じ意味なのでは ないでしょうか?
(どなたか わかる人がいらっしゃったら コメントを残してくださいませ)

ジャージーの語源は、英国のジャージー島で 漁師が作業着として着ていたことから きています。学校の体操服は ほぼこのジャージーの縫製品で 私の地方では体操服の事を「ジャージー」と呼んでました。

丸編(マルアミ 緯編の一種)がほとんどで、一部緯編(ヨコアミ 緯糸だけで編む)や経編(タテアミ 経糸だけで編む)の流し編によるものが あります。

編機の針が一列のものは シングル・ニードル(一列針)と呼ばれ、シングル・ジャージーと言われます。天竺編が主です。

二列のものは ダブル・ニードル(二列針)と呼ばれ ダブル・ジャージーと言われます。リブ編機(ミラノ・リブ ダブル・ピケ等)や両面編機(エイトロック ポンチ・ローマ シングル・ピケ等)があります。

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

ニットとは(knit) 編物とは(アミモノ)


ニットとは(編物とは)、編まれたもの(反物) 編まれた製品です。ニット(knit)は編むと言う動詞です。メリヤス(莫大小)とも言われます。

織物のように反物の形で編まれるもの(ジャージー)と、最初から最終製品(靴下 パンスト 軍手等)の形に編まれるもの(成形編)があります。
(反物は 通常の織物生地と同じように、裁断され縫製されます。例:Tシャツやポロシャツ等)

繊維製品には 下記があります。(織物以外を総称して 「編組類(ヘンソルイ)」と言います)

  1. 織物
  2. 編物ニット
  3. 撚り物(レース等)
  4. 網地(ネット 魚網等)
  5. 組み物(組み紐等)
  6. 不織布(使い捨てのお手拭等)

ニットの編み方は 緯編(ヨコアミ 緯糸だけで編みます。丸編(マルアミ)は緯編の一種ですが 一番生産量が多いです)と経編(タテアミ 経糸だけで編みます)に大別されます。

ニット製品の特長は下記です。

  1. 伸縮性がある
  2. シワになにりくい
  3. 着易くて疲れにくい
  4. 空気を多く含み 保温性がある
  5. クラフト性(工芸的・手芸的感覚)を入れられる
  6. 一般にカジュアル(普段着 フォーマルの反対)的

反対に短所としては 下記です。

  1. 型崩れしやすい
  2. 構築的なシルエットは作れない
  3. 通気性のある よく透けるような薄いものは作れない
  4. ピリングになり易い

近年はインテリアや産業資材(自動車用等)など 衣料用以外にも沢山使われるようになってきています。

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

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この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

プリーツされた布生地は売っていません


プリーツされた布生地は 通常売っていません。よく お問い合わせがありますが、どこの生地屋さんで聞かれても同じだと思います。

プリーツではないシワ加工とか そう言う布生地は売っていますが、プリーツは プリント布生地(手芸屋さんで売っている 水玉とか花柄のように著作権のなさそうな布生地は除きます)やジャガート布生地と同じで 完全受注生産です。

(理由は 下記のようです。
1.プリーツのコストが、布生地代に比べると 非常に高いこと
2.プリーツの種類が 多種多様で非常に多いこと
3.在庫に場所をとること  )

近年は 洋服などの製品にしてから プリーツ加工する事も多くなってます。(イッセイ・ミヤケさんの「プリーツプリーツ」が有名です)

プリーツの布生地に不慣れな縫製工場では、プリーツ製品を見栄え良く仕上げにくい事もあって、プリーツ屋さんが 縫製まで手がける事も多くなっているようです。
製品の方が原価が高く、見かけのプリーツ加工賃の割合が 低くなるのも その理由の一つです。

(非常に稀に キャンセル品が、日暮里の生地屋街で売られる事があるかも知れません)

下記が シワ加工品(プリーツではありません)の例です。

30Dシワ・シフォン

30Dシワ・シフォン

シワ・メッシュ

シワ・メッシュ

75Dシワ・シフォン

75Dシワ・シフォン

MM1757B:30Dシワ・シフォン  MS5000:シワ・メッシュ  MS7102:75Dシワ・シフォン

100Dシワ・シフォン

100Dシワ・シフォン

シャンブレー・シワヘリンボン

シャンブレー・シワヘリンボン

 MS7112:100Dシワ・シフォン MM1333:シャンブレー・シワヘリンボン

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

ラミネートとは(laminate process)


ラミネートとは、2枚以上の布生地やフィルム ラバーなどを貼りあわせる加工の事です。

ラバーやフィルムは 発泡ポリウレタンが使われる事が多く 織物ニット生地と貼りあわせます。貼りあわせる事によって 防水性を付与したり、保温性や強度を高めたり シワになりにくくしたりします。

防寒衣料やカーペット カバン用素材などは、ラミネートで作られているものが多いです。接着は、接着剤を使うものと 熱で半溶融させて圧着させるものがあります。
(この接着が不十分だったり 接着前の処理がまずかったりすると、2~4年で剥がれたり浮いたりします)

有名な透湿防水素材ゴアテックスは、3枚の布生地やフィルムをラミネートして作られてます。一世を風靡した プラダナイロン・バックの一部の製品は、ナイロンの2枚の布を 起毛させてその起毛側同士を接着剤で 接着させたそうです。ですので 接着強度は非常に強く 半永久的になったそうです。

(非常に耐久性もあり、あんなに高価でも人気があったのですね。知らない一部の業界の人達は「ただのナイロン・ツイルの布のバックが なんであんなに高いの?」って 当時言ってました。

透湿防水素材は 全部そうですが、表面が濡れてしまうと、透湿性はなくなります。水の膜ができてしまうからです。ゴアテックスなどの超高級素材も一緒です。透湿防水素材は アイロン(温度に注意、指定温度以上でかけると 変質する恐れあり)をかけたり タンブラー乾燥すると、撥水性がある程度 回復するそうです)

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

再生繊維と半合成繊維は別物だったのですね!


恥ずかしながら 20年以上 ずっと同じものだと思っておりました。ここに 深くお詫びして 訂正いたします。

このブログの「布生地Q&A」と 生地屋本店の「生地屋のQ&A」の 関係する記事を全部書き直しました。

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

プロミックスとは シノンとは


プロミックスとは、動物性タンパク質(ミルクガゼイン)と アクリル繊維の原料となるアクリルニトリルを結合(クラフト重合 枝状に共重合させること)して作ります。半合成繊維の一つです。シノンとは、東洋紡(株)の同繊維の商標です。(プロミックスは ポリエステルやレーヨンと同じ 分類名です)

シルク(絹)に似せて作っているので(シルクもタンパク質からできてます)、シルクのような風合いと光沢感です。

熱と摩擦に弱いので、アイロンは中・低温で 当て布は必須です。

ただ 2004年に 東洋紡(株)は、シノンの生産を止めており、もう作っているところは ないようです。

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アセテートとは(acetate) トリアセテート(トリアセ tri-acetate) ジアセテート(ジアセ di-acetate) ダイアセテート


アセテートとは、リンター・パルプ 木材ルプ(セルロース)を主原料として、酢酸を化学的に結合して作った繊維で、半合成繊維です。

アセチル基が、3つ付いたものが「トリアセテート」(トリは”3つ”の意味)、2つのものが「ジアセテート(又は ダイアセテート)」(ジは”2つ”の意味)です。通常 アセテートと言うと ジアセテートを指します。

絹のような優雅な光沢と手触りを持っていて、高級布生地(世界的にも生産量が少ないので、希少性がある)として使われています。トリアセテートは耐熱性に優れますが、吸湿性は ジアセテートの方が優れています。

もう国内では 三菱レーヨン(株)しか生産してないようです(2012.09.05時点)。トリアセテートの商標は「ソアロン」、ジアセテートのは「リンダ」です。

両者とも 強度が弱いので、単独で用いられるよりも ポリエステルなど 他の繊維と複合して用いられる事が多いです。熱と摩擦にも弱いので、アイロン時には 必ず当て布をするなどの注意が必要です。また シンナーやアセトン 除光液で溶けます

(余談ですが、ジアセテートは たばこのフィルターとして用いられてます(生産がトリアセテートに比べて容易なので)。熱を加えても 嫌な臭いを出さない事から使われています)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

シルデュー・デシン(MB2000)の紹介動画を作りました~♪


番外ですが、生地屋店長三浦が 強くお奨めする”シルデュー・デシン”です。薄いのに透けにくく ドレープ性抜群で 手触りもとってもいいです。

よさこいフラメンコダンスコスプレの衣装生地などに とってもいいと思います。(音声が出ます。会社等で再生する場合は 御注意くださいませ)

この布生地の詳細は 次をクリックでご覧になれます。 シルデュー・デシン

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

コーティングとは(coating) オイルクロス(oil cloth)


コーティングとは、塗布の意味で 布生地に オイル、ゴム、ウレタン、ビニール、エナメル、ラッカー等の樹脂を塗って 機能性やファッション性を持たせたものです。
(オイルをコーティングしたのもを オイル・クロスと言います。2つ以上の異素材を張り合わせるラミネートとは別物です)

防水性、防縮、耐熱性、変化した外観や風合いなどの特性を持たせる事が可能です。以前は機能性を持たせる事が主眼でしたが(ゴム引きの雨合羽等)、近年は コットン(綿)や生地等に コーティングして 今までとは違った外観や風合いにする事が多くなりました。

有名なバーバリーのコート生地は 高密度のツイルに織り上げたコットン生地に オイルをコーティングして撥水性を持たせてます。ですので ある程度の「透湿防水性」を持っています。(ゴアテックス等ほど 高性能ではありませんが)

(余談ですが、このような布生地は 高密度に織り上げないと いくら撥水性があっても水漏れします。またあまり高密度になり過ぎると、織ること自体が困難になるのと 透湿性が低下してしまいます。

また 表面が濡れてしまうと、透湿性はなくなります。水の膜ができてしまうからです。ゴアテックスなどの超高級素材も一緒です)

バーバリーのコートは 第一次世界大戦でトレンチ・コート(トレンチは塹壕の意味)として使われ 大変使いよかったと言われています)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。