シャトルレス織機とは、下記写真のような「シャトル」を使わない織機の事です。シャトルの事を 日本語では飛び杼(トビヒ)とも言います。
(下記写真は ウィキペディアより 拝借しています)
スペース・シャトルの語源にもなった シャトルです。経糸(タテイト)の間を行ったり来たりするので、宇宙と地球を往復する姿に なぞらえたと思われます。
織物は非常に長い間 このシャトルを使って 生産されてきました。最初は手で(手機 テバタ)、次に足を使ったり(足踏織機 アシブミショッキ)、産業革命で蒸気機関を使ったり、後にモーター(電力)に変わりました。(動力を使ったものを「力織機(リキショッキ)」と言います)
緯糸がなくなると 検知してシャトルを自動的に交換するような自動織機(日本の豊田佐吉が最初に開発)まで作られるようになりました。ですが 一定の重量のものが、行ったり来たりするので どうしても毎分の往復回数(回転数)に限界がありました。(工業量産スピードで 毎分200~250回程度)
また 太い糸では、シャトルの中に巻く糸も 量的限界があります。シャトルを大きくすると 重量が増し 往復回数を上げにくくなります。幅の広い織物を生産するのも 大変困難です。
それで 水や空気で緯糸を飛ばしたり、長い棒で緯糸を引っ張ってくるような、シャトルレス織機が発明されました。現在の織物生産は、シャトルレス織機が 主力で生産されています。
この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。