日別アーカイブ: 2012年1月14日

布生地の素材の見分け方


燃やして 匂いで見分けます。混紡(糸の段階で 2種類以上混ぜて 糸にする事)の場合は ちょっと困難ですが(不可能ではありません。最下段 注1)参照)、混織(コンショク)や 素材で色分けされているもの等は ほどいて同一と思われる繊維くずを集めて燃やされれば わかります。

(具体的には マッチやライターの火で あぶって、すぐに消して 匂いをかぎます)

だいたい 次のような感じです。

  1. 綿(コットン)やレーヨン キュプラベンベルグ) アセテート等は、紙が燃えたような匂い。(紙もコットン等も 全部主成分はセルロースです) 短繊維(一本の繊維くずが5cm以下と短い)なら だいたいコットンです。長繊維(糸の端から端まで一本の繊維)なら だいたいレーヨンかキュプラ アセテートです。ただスフのように レーヨンの短繊維で作られた布生地もありますから 一概には決められません。ですが、スフはほとんど売ってないと思います。
  2. 毛(ウール)や絹(シルク)は 髪の毛が燃えたような匂い。どちらも たんぱく質でできています。短繊維なら ウール、長繊維なら シルクです。ですが、非常に稀ですが、絹紡糸と言って 絹のくずで作った紡績糸があります。非常に高価ですので、ほとんど一般には売られてません。
  3. 合成繊維は プラスチックが燃えたような刺激臭がします。主に ポリエステル ナイロン アクリルです。匂いの違いは わずかで、わたしは素材の分かったものを 燃やしてみて、その匂いと比較して決めます。ポリエステルは長繊維 短繊維両方あります。アクリルも両方ありますが、短繊維の生産量は 非常に少ないので、あまり一般には売られてません。ナイロンは長繊維のみです。

あと カシミヤとか アンゴラとか 動物の毛を用いたものもあります。これは 上記の2と同じですが、わたしも 匂いをかいだ事が ないので何とも言えません。

注1)混紡された糸を ほどいて、顕微鏡などで見て 同じ種類と思われる繊維くずを かためて燃やします。その匂いを嗅げば区分できるはずです。最低豆粒くらいの量がないと 匂いがしませんが)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。