日別アーカイブ: 2011年6月1日

ポリエステルとは(polyester) ポリエステル織物とは


  • ポリエステルとは 元々エステル縮合でできた樹脂(プラスチック)の総称ですが、繊維や布生地 フィルムの業界では 次項のような定義と考えて ほぼ間違いありません。
    PET以外の種類の繊維や布生地はぼぼ存在してません。ポリ(poly)は沢山のとか大量の意味で 大量のエステルが重合しているの意味)
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  • 代表的な合成繊維の1つで ポリエチレン テレフタレートPET PolyEthyleneTerephtalate)と言う非常に劣化しにくい強い樹脂を 糸にしたものをポリエステル繊維と言い、それで織った織物をポリエステル織物と言います。
  • PETの化学式   (-COO-C6H6-COO-CH2-CH2-)n
    (ポリは「沢山の」意味 「CH3-CH3」がエチレン 「COOH-C6H6-COOH」がテレフタル酸なので ポリエチレン テレフタレートと呼ばれます)
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  • PET樹脂自体の物性や化学式の詳細は 左をクリックで調べられます。
  • 他の繊維との相性がいいので、よく短繊維はコットン(綿)やウール(毛)など他の繊維と 混紡されます。

弊店の取り扱い織物は ほとんどポリエステル100%です。下記がその代表的なポリエステル製織物の例です。

しわになりにくいサテン・クレープ

しわになりにくいサテン・クレープ

サテン・クレープ:MB8410

手触りの良いシルデュー・デシン

手触りの良いシルデュー・デシン

シルデュー・デシン:MB2000

繊細で丈夫な50Dシフォン・ジョーゼット

繊細で丈夫な50Dシフォン・ジョーゼット

50Dシフォン・ジョーゼット:MS7400

巾の広い75Dシフォン・ジョーゼット

巾の広い75Dシフォン・ジョーゼット

75Dシフォン・ジョーゼット:MS7100

下記が東レ(株)のテトロン(ポリエステルの代名詞的な商標)の一つ、シルデューと言うブランド名の糸を用いた織物(シルデューデシン 上表でも紹介してます)を 紹介した動画です。


  • 最もリサイクルしやすい織物で、燃やしても有害なダイオキシンはほとんど出ません。またドライクリーニングの必要がないので環境に優しい織物です。
  • PET(ペット)ボトルなども使われていて ペット・ボトルの樹脂は分子鎖が長いので 熱で溶かしてポリエステル繊維に再生できます。
  • ですが、ポリエステル繊維はペットボトルの樹脂に比べて、分子鎖が短いので 溶かしただけでは 良い樹脂になりません(粉砕したり 溶かしたりする時に さらに分子鎖が短くなるため)。ですので 一度化学的に分解して 再度合成(重合)して繊維にしてます。
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  • 染料は分散染料を 用いますが(昔は綺麗な色に なかなかうまく染まらなかったそうです)、この染料は他の樹脂に色移りしやすく(移行昇華と言います) 他の樹脂とのコーティング(塗布)ラミネート(貼り合せ)で使用する場合は 注意が必要です。
  • ポリエステルでも カチオン染料で染めることができるようにした「カチオン可染」のポリエステルの糸もあります。詳しくは次をクリックで カチオン可染とは
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  • また 東レ(株)テイジン(株)(旧帝人)のポリエステル糸やフィルムには「テトロン」と言う商標が付けらています。他社の糸等にこの商標を用いることは 商標権の侵害にあたります。
  • 傘などの生地にも使われますが、ナイロンと比べて粘性が低いので 折りたたみの傘などは 長期間たたんだままにしておきますと 折り目の線がついてしまいます。
    (ナイロンなどに比べて 結晶化度が高いためです)
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  • ナイロンアクリルと共に三大合繊と言われます。
  • 風合いを柔らかくする減量加工が 発明された事によって ポリエステル織物の使用範囲は大きく拡がりました。(それまでは、固いので 柔らかいレーヨンと1本交互に配列したりとか 苦労していたみたいです)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。