良くある質問」カテゴリーアーカイブ

色の見え方が大きさの大小で変わる


よくお聞きするのですが、
無料サンプル請求でもらった名刺大のサンプルの色と、実際に購入した布生地(だいたい2~3m以上)の色の 印象が違って見えます。」

全部の色ではないですが、確かにこのような事があります。並べて比べると 同じ色なのですが、大きなサイズで見ると 微妙に違う色に見えるのです。これは布生地に限らず どの商品でもそう言う事があります。(例えばタイルや 壁の色等) お含み置きくださいませ。

また ご存知の方も多いと思いますが、パソコンや紙のカタログで見た色と 実物の色は違って見える事が多いです。これも 色の性質上避けられない事で どの説明にも「色は実物とは違って見える事があります」と 但し書きが書いてあります。

それと 布生地もそうですが、他の商品も 通常製造ロットによって 微妙に色は変わります。これも色の性質上 避けられない事ですので ご了承いただけませんでしょうか? 詳しくは下記を参照してくださいませ。
後から買いに行った布生地の色が微妙に違う

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

巾の広い布生地 幅の広い


よく2mの巾の布生地がないかとか、3mの巾とか 問い合わせがあるのですが あまり世の中には 存在してません

汎用の用途としては カーテン等ありますが、カーテンは検査基準が大変厳しいため 無地の巾の広いカーテンは ほとんどありません。(プリント柄や織柄を入れて 多少の欠点は目立たないように最初から設計してあります。巾の広い布生地ほど 欠点が入りやすいです) あっても非常に高価です。

織物では2m以上の巾の布生地は わたしは ほとんど見たことがないです。弊生地屋の売っている布生地でも 最大巾1.47mです。ニット(編物)では 2~3mの巾の布生地が稀に あるようですが。

巾の広い布生地を織ったり 編んだりする機械や、それを 染めて仕上げる機械の最大巾が決まっているので 巾の広い布生地を作る事は 簡単にはいかないのです。(数多くある全部の工程の機械を 巾の広いものに買い換えたり、そう言う設備のある会社に外注する必要があります)

ですので 通常は、巾の狭い布生地を 縫い合わせて 巾の広い布生地を作ります。詳しくは 下記を参照してくださいませ。
巾147cmを越える生地(布地)は販売(通販)しているの

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

防炎加工とは? 難燃加工とは


布生地の防炎加工とは、誤解される方がたまにいらっしゃるのですが、燃えなくする加工ではなく 燃え拡がるのを遅らせる加工です。

火事になれば ほとんどのものは燃えてしまいます。耐火金庫でも2時間くらいしか 持ちません。火事のような高温で燃えなかったり 溶けなかったりする布生地は ありません。

つまり 燃え拡がるのに数分程度かかり、その間に逃げてくださいと言う加工です。難燃性の樹脂をつけて 燃えにくくします。炎が小さければ 自己鎮火してしまいます。

(通常の建物なら 3分もあれば、火元の部屋から避難可能でしょうし、ちょっと炎がついたくらいでは 自己鎮火するので安心です)

生地屋で 販売している布生地は 防炎加工可能です(反単位で 弊店販売の布生地のみです)。防炎シールも実費で 販売しております(防炎シールのみの販売は ございません)。詳しくは 下記を参照してくださいませ。

防炎加工はできるの

(公共の施設では、カーテンや幕等 防炎加工が安全のために義務付けられています)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

布生地とは一期一会 洋服も一期一会


よくお問合せがあるのですが、

  • 気に入っているので、この布生地と同じものを 捜して欲しい。
  • 10年来着ている お気に入りの洋服があるので、これと同じ布生地を捜して欲しい。

お気持ちは 良くわかりますし、長く着られたお洋服は 本当に幸せ者だと思います。

ですが、布生地は 特に婦人服は、その洋服のだけために 受注生産されたものが
大変多く、同じものが見つかる可能性は ほとんどないと言っていいと思います。
少し似たものでさえ 見つけることが大変困難です。

特にジャガードなどの織柄 プリントなどの図柄は、見つけた時が一期一会です。
もう二度と 会うことはないと思います。特に気に入ったものは 見つけた時に入手される
事を強くお奨めいたします。

洋服も同じでして、アパレル・メーカーさんは シーズン毎(年間6~8回程度?)に 素材
やデザインを変えます。洋服小売店さんも よほど大きなお店でない限り 各サイズごとに
1つのデザインしか置いてません。

ですので、一着目を買われて 非常に気に入られ長く着るおつもりでしたら すぐに
2着目を
取り寄せてもらう事をお奨めいたします。シーズンが終われば アパレル・
メーカーさんは 処分売りするか、高級なブランドでは 大変もったいないですが、
廃棄処分してしまいます。
(遅いと 取り寄せても完売でもうない場合もあります。人気商品ほど そうです)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

きばたとは? 生機 キバタ (grey, gray)


生機とは(「きばた」と読みます)、布生地の染加工する前の布生地の事です。天然繊維の場合は その天然繊維の色(ウール(毛)なら 生成り色のアイボリーっぽい色)をしています。ポリエステルなどの化繊は ほとんど通常の白色です。

通常 天然繊維も化繊も 糊(布生地を織る時などに 製造しやすいように 化学糊を着けます)が 着いていて、とてもゴワゴワで硬いです。

生機を湯通しして糊を落とした布生地は 染加工した後の布生地にかなり近くなります。ですが ポリエステルの布生地で 減量加工するもは、生機と染上げ後の布生地は 全然違うものになります(通常 風合いがかなり柔らかくなり ドレープ性も増します)。

余談ですが、織物(織物製造 織布)工場の事を 機屋と書いて「はたや」と読みます。

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

縫いにくい薄いジョーゼット縫製のコツ


洋裁で有名な うさこさんは アイロンの時に使うスプレー糊をかけるそうです。そうすると 紙に近くなり 扱いやすくなると言ってます。

下記は熊本のM様の労作です。長文ですが非常に参考になると思います。(今は産休で休まれておられますので、ホームページをご紹介できないのが 大変残念です)

<以下 熊本のM様の文章>

私が初めて生地屋さんの生地を使用したのは、よりによって50dシフォンジョーゼット(148cm幅)でした。「もう2度と使わん!!」と腹を立てながらなんとか衣装を作り上たあの苦労は、今でも忘れられません。

ですが、生地屋さんの148cm幅のシフォンジョーゼットの質感に惚れ込んでしまい、現在では50dのものも75dのものもしょっちゅう使わせていただいております。

今でも使用するたびに「うへ~」と思いながら悪戦苦闘しています(笑)。ただ、数をこなしていけば、どこでどのように気を配ればよいかを体が覚えていく気がいたします。

「失敗は成功のもと」と思いながら、懲りずに衣装の製作に励んでいる毎日です。

きっと私やメルマガに掲載された方だけではなく、縫製で同じように苦労された方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?洋裁を趣味に持つ同じ同士として、どうしてもエールを送りたくなりましたので、書き込みをさせていただきました。

以下は、148cm幅のシフォンジョーゼットを使用する際に私が苦労した数々の問題点と、透ける素材を使用する際の縫製のコツについて本からの抜粋事項になります。

初めてチャレンジされる方などに、何かの折に参考にしていただければ・・・と思います。

~苦労の数々~
裁断:とにかく生地がずれる。はさみを入れると、生地が動く。テーブルの上に生地を平らに置くだけでもテーブルと生地の間に空気が入り込み、一苦労する。

印付け:チャコペンやルレットを押しあてただけで生地がずれる。細かな印付けは断念し、必要最低限の印のみ付ける。

縫製:ミシンのテーブル面を憎らしいほどに気持ちよさげに滑り落ちていく。
縫っている途中に生地が伝線する・ロックミシンで針が生地をすくってくれない。(ミシン針を7番に替えて解決)。

縫っている最中にミシン油が付着してしまうとなかなかとれない(何度と染み抜き剤を使用してみたもののとれなかった。どなたか良い方法がありましたら、教えて下さい。)

~コツ(正しい?縫い方)~
(「改訂版 洋裁」(ブティック社発行)より抜粋)
裁断:布地が動きやすいので、ハトロン紙に1枚ずつ型紙を経済的に配置し、写します。ハトロン紙に写しとった型紙は切らずに、布目の矢印を入れます。

ハトロン紙の上に表布を乗せ、表布と布目を合わせておき、まち針で止め動きを止めます。切り取るときはハトロン紙と布を一緒に切り取ります。

しるしつけ:ハトロン紙に止めた状態で、布地だけに縫いじつけでしるしをつけます。

縫製:ミシン針は11番(?私は7番をおすすめしますが・・・?)。糸は絹ミシン糸50番か100番を使用します。(?私は直線縫いは普通のシャッペスパン60番を、ロックミシンはスパン糸90番を使用しています。

新合維用の「キングフィット」やシルク形状糸の「フジックス ファイン」など、ロックミシンではテトロン糸などを使うとより仕上がりも充実してくるのかなあ・・・と思いますが・・・使われている方、いかがでしょうか?)

ミシンの糸調子はゆるめにして、ミシン目は細かくします。ミシンで縫うときは必ずハトロン紙または薄紙を敷いて一緒に縫います。

縫い終わったら紙は取り去ります。縫い代が透けて見えるので、綺麗に縫い代の始末をするのが重要です。

ちなみに、面倒くさがりの私はこの方法はあまりしていないです(笑) 自分なりに縫いやすい方法を模索されて、自分のやりやすい方法で制作されるのが良いかと思います。

<熊本のM様の文章終わり>

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

防炎加工はできるの? (難燃加工)


ここで言う防炎加工とは、火がついても 素早く燃え広がらない(難燃加工も同様)と言う意味です。ですので この加工をしても 燃えないのでなく、燃えあがるまでに時間がかかり その間に消火するか 逃げ出すまでの時間を稼ぐための加工です。

(耐熱繊維のノーメックスケブラー等の繊維も、火事になれば 燃えてしまいます。昔の石綿(アスベスト)で作られた消防服でも 炭化してしまいます。火事のような高温になれば 耐えられる繊維などないです。勿論 通常の繊維よりも はるかに火に強いですが)

生地屋でも 防炎加工(難燃加工)は可能ですが、次のような条件があります。

1) 弊店の生地のみ(万一の場合は 法的責任がからんできますので、ご容赦くださいませ)  反単位(約46~50m程度)の加工で有償です。

2) 防炎シールは ¥3,150/枚での 販売です。(弊店が加工したものだけに発行可能です。防炎シール単独での販売は 違法になります)

3) 下記料金が生地代とは別に加算されます。納期 ご決定後1週間程度。

加算加工賃
備  考
1反のみ
+ ¥15,750/反 (注1
規格長さよりも短くても この料金
2反以上
+ @263/m (注2
色違いOK、仕上がり長によって総額が変動

 

4) 薄い生地は 難燃樹脂が雲のようにムラ状に見えます。下記生地はムラ状に見える事をご了解ください、それ以外の生地は加工OKです。(薄暗い舞台等で使用する場合は あまり目立たないかも知れません。今まで クレームは一件もございません。
MR2040(CR2040)は 防炎樹脂がのりにくいので お奨めできません)

生 地 品 番
薄い生地なのでムラ状に見える
加工バッチによっては ムラ状に見える事もある

 

5) オリジナル色で別注染加工し 防炎加工も可能ですが、両方の料金が加算された金額(別注染加工賃+防炎加工賃)となります。詳しくは お問い合わせください。

 

下記いずれの場合も 一反の長さは多少変動(規格長46mとは限らない)します。メートル
単価は不変ですが、長さによって総額は 多少変動します。

(注1 例えばMS7104の一反の場合 下記のようになります。

@469 x 46m乱 + 15,750 = ¥37、324-

(注2 例えばMS7104の二反の場合 下記のようになります。

(@469 + 263) x 46m乱 x 2反 = ¥67,344-

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

プリント(柄物)の布生地は売ってないの? チェック(格子)、ストライプ(タテ縞)は ジャガードは


大変申しわけございませんが、弊生地屋では プリントやチェック ストライプ ジャガードなどの 柄物は 一切取り扱いがございません

どうしてかと 言いますと、

  1. 柄物は 布生地の質よりも、柄の良し悪しで決まる確率が高いです。生地屋は 元々織物製造会社だったので 布生地の質の良さで勝負したいと思ってます。
    (プリント代等 コストが高くつくので、一般的に無地生地に比べて 柄物の布生地は質が低い物が多い)
  2. 柄物は 柄だけでなく 色の組合せも関係してしてくるので 種類がとっても膨大になってしまい、柄に対して素人の生地屋がやると、在庫過多になる可能性がとても高いです。
    (在庫過多になると 当然利益確保のために 値段が高くなってしまいます。柄物の布生地は 驚くほど高い事が多いです)

等々の 理由で生地屋では 取り扱いいたしませんので、良くお問合せがあるのですが ご了解くださいませ。

下記のお店等で 取り扱っておられるようですので、そちらへお問合せいただけませんでしょうか?
http://www.biwacity.com/miyake/
http://www.rakuten.co.jp/kijihinode/

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

オーガンジーとは? (organdy)


  • 元々 シルク(絹)で精練(練り)(お湯で煮て シルクの表面のセリシンを落として、フィイブロインだけにする工程。風合いがとっても柔らかくなり 絹鳴りがするようになる)を  しないで仕上げた織物の事を指していたのです。
    (セリシンが少し取れている状態。目が粗く透けていて 硬いです)
  • それが もうほとんど本物のオーガンジーは 見られなくなり、下記のようにポリエステルで作られた織物を オーガンジーと言うようになりました。
    (余談ですが、精練してない絹糸は 釣り糸のテグスのように硬いです。弊店のオーガンジーもテグスのような糸で作られてます)
生地屋のオーガンジー

生地屋のオーガンジー

20/40オーガンジー:MR2040

  • 絹のオーガンジーに似ていて 透けていて硬いです。シワにもなりやすく、折ると折り目がつきます。
  • ウエディング・ドレスや パーティ・ドレス、衣裳などに 飾りなどでよく使われます。
  • 透けていて シワになりにくく柔らかい素材が 必要な場合は、透け感は落ちますが、下記がお奨めです。
繊細で丈夫な50Dシフォン・ジョーゼット

繊細で丈夫な50Dシフォン・ジョーゼット

50Dシフォン・ジョーゼット:MS7400

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

(布生地の)欠点について


布生地の商品特性として 欠点の問題があります。当然 お客様は無欠点の布生地を求められます。わたしも 消費者の一人ですから そのお気持ちは良くわかります。

2~3mの布生地なら 無欠点で出すことは そんなにむずかしくありません。ですが、10mとか20m以上の布生地を 毎回毎回完全に無欠点で出すことは 不可能なんです。

(弊店お買い上げの布生地で、万が一 どうしても欠点がパターンに入ってしまう場合は 弊生地屋ご相談くださいませ。そのパターン分の布生地を 無料でお送りさせていただきます。
メール: info@kijiya.com  Tel. 0779-66-3765 )

  • 合成繊維長繊維織物は 1反(46~50m程度)の中に7箇所までの欠点は 合格反範囲内と認められてます。(欠点が7箇所まであっても 正規の商品として流通してます。3~4箇所の欠点が10mくらいの中にかたまっている事もあります)
  • 天然繊維(コットンやウール)など他の布生地では もっと検査基準が甘く(合格の欠点の数が多い。欠点が入りやすいためです)なってます。
  • また 薄地合成繊維の長繊維布生地は、欠点の補修がほとんど できません。厚く透けにくい布生地でしたら、汚れ等の欠点は インキングと言って 布生地と同じような色を塗ることによって 目立たなくする事ができます。ですが 厚い生地でもそれくらいしか できないのです。
    (それに比べて コットンやウールなどの布生地は 欠点の修正が比較的やりやすいです)
  • 言い訳に聞こえるかも知れませんが、染め工場でも弊店(生地屋)でも 検査は流し検査と言って 検査台の上である程度のスピードで 布生地を巻き取りながら検査します。微細な欠点(数ミリの大きさ)は 見逃しやすいのです。
  • また 斜めからしか見えないとか 光線の関係で見えるなど、正面からは見えにくい欠点の発見は 極めて困難です。(正面からだけ 検査してますから)
  • 欠点箇所を完全に検査して 悪い部分を全部捨てていたら、大変な資源の浪費になりますし、今の良心的な価格を 維持できなくなります。(10mの御注文で 9mめに欠点があれば、9m全部廃棄しなければ なりません)
  • 無欠点の布生地を求められるのは当然です。ですが 上記のような いろいろな理由がございますので どうかご理解をお願いできませんでしょうか? どこの布生地屋さんで 買われても同じだと思います。
    (弊店では 欠点一箇所につき 0.5m余分につけて 出してます)
  • 洋裁などの本にも 「布生地には欠点があるので 印をつけて そこを避けてパターンカットする」と 書いてあると思います。

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。