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プリーツされた布生地は売っていません


プリーツされた布生地は 通常売っていません。よく お問い合わせがありますが、どこの生地屋さんで聞かれても同じだと思います。

プリーツではないシワ加工とか そう言う布生地は売っていますが、プリーツは プリント布生地(手芸屋さんで売っている 水玉とか花柄のように著作権のなさそうな布生地は除きます)やジャガート布生地と同じで 完全受注生産です。

(理由は 下記のようです。
1.プリーツのコストが、布生地代に比べると 非常に高いこと
2.プリーツの種類が 多種多様で非常に多いこと
3.在庫に場所をとること  )

近年は 洋服などの製品にしてから プリーツ加工する事も多くなってます。(イッセイ・ミヤケさんの「プリーツプリーツ」が有名です)

プリーツの布生地に不慣れな縫製工場では、プリーツ製品を見栄え良く仕上げにくい事もあって、プリーツ屋さんが 縫製まで手がける事も多くなっているようです。
製品の方が原価が高く、見かけのプリーツ加工賃の割合が 低くなるのも その理由の一つです。

(非常に稀に キャンセル品が、日暮里の生地屋街で売られる事があるかも知れません)

下記が シワ加工品(プリーツではありません)の例です。

30Dシワ・シフォン

30Dシワ・シフォン

シワ・メッシュ

シワ・メッシュ

75Dシワ・シフォン

75Dシワ・シフォン

MM1757B:30Dシワ・シフォン  MS5000:シワ・メッシュ  MS7102:75Dシワ・シフォン

100Dシワ・シフォン

100Dシワ・シフォン

シャンブレー・シワヘリンボン

シャンブレー・シワヘリンボン

 MS7112:100Dシワ・シフォン MM1333:シャンブレー・シワヘリンボン

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

ラミネートとは(laminate process)


ラミネートとは、2枚以上の布生地やフィルム ラバーなどを貼りあわせる加工の事です。

ラバーやフィルムは 発泡ポリウレタンが使われる事が多く 織物ニット生地と貼りあわせます。貼りあわせる事によって 防水性を付与したり、保温性や強度を高めたり シワになりにくくしたりします。

防寒衣料やカーペット カバン用素材などは、ラミネートで作られているものが多いです。接着は、接着剤を使うものと 熱で半溶融させて圧着させるものがあります。
(この接着が不十分だったり 接着前の処理がまずかったりすると、2~4年で剥がれたり浮いたりします)

有名な透湿防水素材ゴアテックスは、3枚の布生地やフィルムをラミネートして作られてます。一世を風靡した プラダナイロン・バックの一部の製品は、ナイロンの2枚の布を 起毛させてその起毛側同士を接着剤で 接着させたそうです。ですので 接着強度は非常に強く 半永久的になったそうです。

(非常に耐久性もあり、あんなに高価でも人気があったのですね。知らない一部の業界の人達は「ただのナイロン・ツイルの布のバックが なんであんなに高いの?」って 当時言ってました。

透湿防水素材は 全部そうですが、表面が濡れてしまうと、透湿性はなくなります。水の膜ができてしまうからです。ゴアテックスなどの超高級素材も一緒です。透湿防水素材は アイロン(温度に注意、指定温度以上でかけると 変質する恐れあり)をかけたり タンブラー乾燥すると、撥水性がある程度 回復するそうです)

この記事は 生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。

コーティングとは(coating) オイルクロス(oil cloth)


コーティングとは、塗布の意味で 布生地に オイル、ゴム、ウレタン、ビニール、エナメル、ラッカー等の樹脂を塗って 機能性やファッション性を持たせたものです。
(オイルをコーティングしたのもを オイル・クロスと言います。2つ以上の異素材を張り合わせるラミネートとは別物です)

防水性、防縮、耐熱性、変化した外観や風合いなどの特性を持たせる事が可能です。以前は機能性を持たせる事が主眼でしたが(ゴム引きの雨合羽等)、近年は コットン(綿)や生地等に コーティングして 今までとは違った外観や風合いにする事が多くなりました。

有名なバーバリーのコート生地は 高密度のツイルに織り上げたコットン生地に オイルをコーティングして撥水性を持たせてます。ですので ある程度の「透湿防水性」を持っています。(ゴアテックス等ほど 高性能ではありませんが)

(余談ですが、このような布生地は 高密度に織り上げないと いくら撥水性があっても水漏れします。またあまり高密度になり過ぎると、織ること自体が困難になるのと 透湿性が低下してしまいます。

また 表面が濡れてしまうと、透湿性はなくなります。水の膜ができてしまうからです。ゴアテックスなどの超高級素材も一緒です)

バーバリーのコートは 第一次世界大戦でトレンチ・コート(トレンチは塹壕の意味)として使われ 大変使いよかったと言われています)

この記事は 布生地通販の生地屋店長の三浦宗之が書いています。